DANNETSU GUIDE

不燃断熱材ガイド

工事中の火災防止と、
露出断熱材の安全性向上を目指して

建築様式が多様化する中、天井や壁のスケルトン仕上げ等により断熱材が露出するケースが増えています。
一方で、吹付け硬質ウレタンフォーム等発泡プラスチック系断熱材は、省エネ・高断熱・経済性等の理由で多くの建物に採用されていますが、今なお新築及び改修現場では火災が絶えません。このような中、当社のセラミック系ウレタン不燃コート材「セラタイカ2号U/2号」、不燃断熱材「セラミライトエコG」は、実火災が想定された模型箱試験を実施し、過酷な環境でも燃え拡がらないことを確認しました。
火災の根絶を目指し、「燃えないこと」の重要性が改めて問われる中、工事中の火災防止と、露出断熱材の安全性向上に寄与する各種工法をご提案します。

不燃化工法

断熱性、発泡プラスチック系断熱材の種類、吸音性といった各種工法の特長や条件に応じてお選びいただけます。

不燃コート・湿式不燃断熱材 性能一覧

高断熱(ZEB・ZEH)不燃仕様 吸音不燃仕様
工法 不燃コート 湿式不燃断熱材
製品構成 吹付け硬質ウレタンフォーム+ 吹付け硬質ウレタンフォーム+ 吹付け硬質ウレタンフォーム+ 発泡プラスチック系断熱材※1+ セラミライトエコG
セラタイカ2号U セラタイカ2号 セラタイカ2号 ダンセラボン#25
不燃認定番号 NM-4706
(複合認定)
NM-3894
(複合認定)
NM-3904
(複合認定)
NM-9100
(単体認定)※2
NM-0916
(単体認定)
不燃コートの厚み 11㎜以上 10㎜以上 10㎜以上 15㎜以上
発泡プラスチック系
断熱材の種類
吹付け硬質ウレタンフォーム
A種(1H・2H)(13~550㎜)
吹付け硬質ウレタンフォーム
A種1(13~550㎜)
吹付け硬質ウレタンフォーム
B種(13~550㎜)※3
発泡プラスチック系
断熱材※1
工法の厚み 24~569mm 23~565mm 23~565mm 発泡プラスチック系
断熱材の厚み+15mm以上
10~60㎜程度
工法の熱伝導率※4
(W/(m・k))
0.026 0.034 0.026 発泡プラスチック系
断熱材の熱伝導率
0.044
表層の色 白色 白色 白色 白色 白色
施工方法 吹付け・左官 吹付け・左官 吹付け・左官 吹付け・左官 吹付け・左官
特長 高断熱対応 高断熱対応 冷凍冷蔵倉庫用 下地制限無し 吸音性・意匠性
仕様例
(イメージ図)
  • ※1発泡プラスチック系断熱材の代表的なものは、吹付け硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、押出法ポリスチレンフォームなどがあります。
  • ※2下地制限のない単体の不燃認定を取得していますので、※1の代表例をはじめ種々の発泡プラスチック系断熱材下地に対応可能です。
  • ※3フロン排出抑制法による規制で、B種(HFC品)は A種2Hへの切替が進んでいます。
  • ※4不燃コート工法の場合、発泡プラスチック系断熱材の熱伝導率とし、不燃コートの熱伝導率(セラタイカ2号U・2号[0.117]、ダンセラボン#25[0.06])は考慮していません。
  • 注)各製品・工法の詳細については、専用パンフレットをご参照ください。

不燃化工法の防火性能

セラミック系ウレタン不燃コート材 セラタイカ2号U/2号

10㎜・11㎜の膜厚で、吹付け硬質ウレタンフォーム上での複合体不燃認定を取得。建築物ZEB・ZEH対応の高断熱仕様。

吹付硬質ウレタンフォーム

吹付硬質ウレタンフォーム

セラタイカ2号U(セラミック系不燃コート材)

セラタイカ2号U
(セラミック系不燃コート材)

模型箱試験

模型箱試験を20分間継続した結果、吹付け硬質ウレタンフォーム(A種1H/A種1)+セラタイカ2号U/2号は、燃焼、燃え拡がりがないことが確認できました。

試験開始 直後

試験開始 
直後

試験開始 18分後

試験開始 
18分後

試験後の状態(20分後)

試験後の状態
(20分後)

湿式不燃断熱材 セラミライトエコG

模型箱試験を30分間継続しても燃え拡がらない「本当に燃えない不燃断熱材」。吸音性・意匠性を付与した仕様であり、公共施設の天井等様々なシーンで採用されています。

  • セラミライトエコGは、発泡スチロールを断熱骨材として利用したエコ建材です
  • 2004年度(第一回)エコプロダクツ大賞にて、国土交通大臣賞を受賞

模型箱試験

模型箱試験を30分間継続した結果、セラミライトエコG断熱材は、燃焼、燃え拡がりがないことが確認できました。

試験開始 直後

試験開始 
直後

試験開始 29分後

試験開始 
29分後

試験後の状態(30分後)

試験後の状態
(30分後)

関連トピックス

「防火材料の安全性向上に関するガイドライン(令和8年3月)」に基づく認定の取扱い

国土交通省は、発熱性試験に合格し不燃材料として大臣認定を取得した「不燃ウレタン」について下記の報告を受けた
①模型箱試験を実施したところ、約30秒で急激に燃焼が拡大する事象を確認した
②一方で、不燃性を有する無機系材料で被覆することで延焼拡大が防げることを確認した

不燃認定品

模型箱試験による確認

令和8年4月~の取扱い

不燃ウレタン等

あらわし

①約30秒で急激に燃焼が拡大

不燃ウレタン等※1

無機系材料で被覆

汎用ウレタン

無機系材料で被覆

②不燃性を有する無機系材料で被覆することで延焼拡大が防げた

汎用ウレタン※2

無機系材料で被覆

従来通り

  • ※1不燃ウレタン等については、令和8年4月1日以降に変更認定を行い、令和8年10月1日以降に着工する建築物に不燃ウレタン等をあらわしで新たに使用する場合は、各メーカーが定める施工方法に基づき無機系材料で適切に被覆し、表面を室内に露出させないことを施工条件としています。
  • ※2令和8年3月末迄に取得した 「汎用ウレタンを無機系材料で被覆した不燃材料認定」 は従来通りの取扱いです。
    詳しくは「防火材料の安全性向上に関するガイドライン」 国土交通省

防火材料の性能評価に係る試験方法

種別 不燃材料 準不燃材料 難燃材料
法規 法第2条第9号
令第108条の2
令第1条第5号 令第1条第6号
加熱時間 20分 10分 5分
発熱性試験 試験体 形状:正方形、寸法:縦横99mm±1mm、厚さ50mm以下
判定基準 各加熱時間後、
(1)総発熱量8MJ/㎡以下であること
(2)発熱速度が10秒以上継続して200kW/㎡を超えないこと
(3)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと
模型箱試験 試験体 形状:箱型状、寸法:幅840mm、長さ1680mm、高さ840mm
判定基準 各加熱時間後、
(1)総発熱量が70MJ (不燃)、 50MJ (準不燃)、 40MJ (難燃)を超えないこと
(2)発熱速度が10秒以上継続して140kWを超えないこと
(3)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと
注)
  • 令和8年4月1日から、不燃ウレタン等の不燃材料に関する性能評価試験は発熱性試験が外れ、 模型箱試験が必須となっています。
    詳しくは「防耐火メールサービスバックナンバーVol.47」(一財)日本建築総合試験所
  • 大臣認定取得には各試験に併せて、ガス有害性試験を必要とします (ガス有害性試験不要材料は除く)。
  • この他、不燃材料の性能評価試験には不燃性試験があります。

発熱性試験 (ISO5660-1 コーンカロリーメータ試験)

発熱性試験の装置図。集煙フードの下のコーンヒーターで試験体(99±1mmの正方形)を加熱し、ロードセルで支持、発生ガスを試料取出/分析する。右はコーンカロリーメータの装置写真の拡大

模型箱試験(ISO/TS17431)

現場火災を想定した試験として有効であると評価される模型箱試験により、不燃性の確認を実施しています。
模型箱試験は中間規模で室内を再現した試験です。 着火→発熱→燃え拡がり→消火が同時進行している燃焼プロセスを再現しており、 燃え拡がりを調べるのに適しています。

模型箱試験の装置図。排煙ダクトと集煙フードの下に幅1680mm・高さ840mmの燃焼室があり、内部の天井・側壁に試験体を設置し、火源からの燃焼をガス分析計(O2、CO2、CO)で測定する。右は燃焼室の正面壁透かし図(840mm×840mm)

建築研究開発コンソーシアム内にある「工事中の溶接・溶断火花が発泡プラスチック系断熱材に飛散して発生する火災の実態及び対策に関する研究会」がパンフレット「溶接・溶断による発泡プラスチック火災を防ごう」を発行

「発泡プラスチックは不燃材料であっても全く燃えない訳ではありません」と、不燃材料認定を取得した製品にも燃焼リスクがあることを注意喚起している(2024年3月)。

天井露出部位の採用実績

ビルの地下駐車場、物流施設、免震層などの断熱材が露出する部位で、建物の安全性向上に貢献しています。

駐車場

駐車場

物流施設車路

物流施設車路

店舗バックヤード

店舗バックヤード

物流施設荷捌き場

物流施設荷捌き場

電気室

電気室

免震層

免震層

居室(曲面天井)

居室(曲面天井)

通路(着色仕上げ)

通路(着色仕上げ)

矢印
矢印