発泡プラスチック系断熱材は、省エネ・高断熱・経済性等の理由で多くの建物に採用されていますが、今なお新築及び改修現場では火災が絶えません。発泡プラスチック系断熱材は、火災時に延焼拡大が速く、爆燃現象や有毒ガス発生などを伴うことから、2009年全国消防長会からは「断熱材の不燃化に関する要望」が発信されています。これを解決するために、当社は発泡プラスチック系断熱材における防火・不燃化工法を確立し、適材適所にて安全対策のご提案をしています。
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工法 | 不燃コート | 湿式不燃断熱材 | |||
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製品構成 | 吹付け硬質ウレタンフォーム + セラタイカ2号U |
吹付け硬質ウレタンフォーム + セラタイカ2号 |
吹付け硬質ウレタンフォーム + セラタイカ2号 |
発泡プラスチック系断熱材※1 + ダンセラボン#25 |
セラミライトエコG |
不燃認定番号 | NM-4706 (複合認定) |
NM-3894 (複合認定) |
NM-3904 (複合認定) |
NM-9100 (単体認定)※2 |
NM-0916 (単体認定) |
不燃コートの厚み | 11㎜以上 | 10㎜以上 | 10㎜以上 | 15㎜以上 | ― |
発泡プラスチック系断熱材の種類 | 吹付け硬質ウレタンフォームA種(1H・2H)(13~550㎜) | 吹付け硬質ウレタンフォームA種1(13~550㎜) | 吹付け硬質ウレタンフォームB種(13~550㎜) | 発泡プラスチック系断熱材※1 | ― |
工法の厚み | 24~569mm | 23~565mm | 23~565mm | 発泡プラスチック系断熱材の厚み+15mm以上 | 10~60㎜程度 |
工法の熱伝導率※3 (W/(m・k)) |
0.026 | 0.034 | 0.026 | 発泡プラスチック系断熱材の熱伝導率 | 0.044 |
表層の色 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 |
施工方法 | 吹付け・左官 | 吹付け・左官 | 吹付け・左官 | 吹付け・左官 | 吹付け・左官 |
特長 | 高断熱対応 | 高断熱対応 | 冷蔵庫用 | 下地制限無し | 吸音性・意匠性 |
仕様例 (イメージ図) |
注)各製品・工法の詳細については、専用パンフレットをご参照ください。
種別 | 不燃材料 | 準不燃材料 | 難燃材料 |
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法規 | 法第2条第9号 令第108条の2 |
令第1条第5号 | 令第1条第6号 |
加熱時間 | 20分 | 10分 | 5分 |
試験体 | 形状:矩形、寸法:縦・横99±1㎜、厚さ50㎜以下 | ||
判定基準 |
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注)発熱性試験に併せて、ガス有害性試験を必要とします。
■ウレタンフォーム工業会より「吹付け硬質ウレタンフォーム露出仕様に関する注意とお願い」を発信。
吹付け硬質ウレタンフォームは有機物であり、火災時の延焼拡大を抑えるためにも不燃性の材料で覆うことを推奨しています。(2024年2月)
■建築研究開発コンソーシアム内にある「工事中の溶接・溶断火花が発泡プラスチック系断熱材に飛散して発生する火災の実態及び対策に関する研究会」が「溶接・溶断による発泡プラスチック火災を防ごう」というパンフレットを発行。
「発泡プラスチックは不燃材料であっても全く燃えない訳ではありません」と、不燃材料認定を取得した製品にも燃焼リスクがあることを注意喚起しています。(2024年3月)
現場火災を想定した試験として有効であると評価される「模型箱試験」による燃焼性の確認を実施しています。
「模型箱試験」は中間規模で室内を再現した試験です。着火→発熱→燃え拡がり→消火が同時進行している燃焼プロセスを再現しており、燃え拡がりを調べるのに適しています。
<試験結果>
加熱の間、断熱材の有煙燃焼は見られませんでした。また、断熱材の亀裂、脱落、貫通孔は確認されませんでした。