ノンフロン湿式不燃断熱材
建設現場の安全も含め「火災低減」を目的に開発された湿式不燃断熱材です。不燃認定の取得に加え、実火災を想定した過酷な拡大燃焼試験でも燃え拡がらないことを確認しており、「本当に燃えない不燃断熱材」として近年評価が高まっています。骨材の発泡スチロールにはリサイクル品を使用し、地球環境に配慮。オフホワイトの意匠性は、明るく開放的な空間の演出に適しているため、新築・改修共にスケルトン天井での採用が増えています。
認定番号 | 名称 | 認定厚み(mm)※ |
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NM-0916 | 無機質系軽量骨材・ポリスチレンフォーム混入/セメント吹付/不燃材料 | 10~100 |
※実際に施工できる厚みは、60mm程度です。
断熱性の指標である熱伝導率が、セラミライトエコGは0.044W/(m・K)(20℃)と低く、優れた断熱効果を示します。そのため、建物の空調使用量を抑制でき、省エネに貢献します。
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オフホワイトの仕上がり色となるため、あらわしの仕様では、明るく開放的な空間を演出できます。性能はもとより意匠性の高さから、セラミライトエコGの採用が増えています。また、オプションとして着色仕上げも可能です。
多孔質構造を持つことで、優れた吸音性能を発揮します。「残響室法吸音率比較試験」では、吸音率の数値が高いほど吸音性能が高くなります。セラミライトエコGは、一般的に吸音材として利用されているグラスウールと同等レベルの吸音性能があります。
※試験方法は、「残響室法吸音率の測定方法(JIS A 1409)」に準じ測定しています。
※仕上げ厚みにより、吸音性能は異なります。
※各試験の数値は測定値であり、保証値ではありません。
Hz | 目安 |
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250 | 冷蔵庫のブーンという唸り声 |
500 | 男性の話し声 |
1,000 | 女性の話し声や、幼児の泣き声 |
2,000~4,000 | 鳥のさえずりや、蝉の鳴き声 |
7,000~13,000 | ジェット機の飛ぶ音 |
アスベストを含まない製品のため、人体に対して安心してお使いいただけます。また、リサイクル発泡スチロールを骨材として活用しており、グリーン購入法にも適合した、地球環境に優しい断熱材です。
品目名 | 判断基準 | 配慮事項 |
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断熱材 | 建築物の外壁等を通しての熱の損失を防止するものであって、次の要件を満たすものとする。 ①オゾン層を破壊する物質が使用されていないこと。 ②ハイドロフルオロカーボン(いわゆる代替フロン) が使用されていないこと。 ③再生資源を使用しているか又は使用後に再生資源と して使用できること。 |
発泡プラスチック断熱材については、長期的に断熱性能を保持しつつ、可能な限り地球温暖化係数の小さい物質が使用されていること。 |
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広く普及している発泡プラスチック系断熱材は、火災時に延焼拡大が速く爆燃現象や有毒ガスの発生等を伴う危険性があります。セラミライトエコGは不燃材料認定を取得しており、前述の火災時の危険性が低く、安全性の高い製品です。
10cm角の小型試験体に、コーンヒーターによって放射加熱を与え、その際の総発熱量や発熱速度を計測するもので、材料の基本的な発熱性状を把握するための試験方法として優れたものであり、現行法の防火材料(不燃・準不燃・難燃)の認定試験方法に使用されています。
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国土交通省で定められている防火材料の認定基準は次の通りです。セラミライトエコGは最も厳しい試験をクリアしている製品です。
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日本ウレタン工業協会からの発信
硬質ポリウレタンフォームは、リン酸エステル系難燃剤を増やしたり、イソシアネート指数を大きくすることで難燃化(燃え難くすること)ができますが、有機物である限り不燃化には至らないということが同協会のHP上に掲載されています(2024年12月現在)。
・関連リンク:Q&A-ポリウレタンフォームは難燃化できますか。【日本ウレタン工業協会】
建築研究開発コンソーシアムからの発信
建築研究開発コンソーシアム内にある「工事中の溶接・溶断火花が発泡プラスチック系断熱材に飛散して発生する火災の実態及び対策に関する研究会」が「溶接・溶断による発泡プラスチック火災を防ごう」というパンフレットを発行。「発泡プラスチックは不燃材料であっても全く燃えない訳ではありません」と、不燃材料認定を取得した製品にも燃焼リスクがあることを注意喚起しています(2024年3月)。
・関連リンク:溶接・溶断による発泡プラスチック火災を防ごう【建築研究開発コンソーシアム】(PDF)
(一財)日本建築総合試験所からの発信
ウレタンフォームやイソシアヌレートフォームを用いた一部の防火材料では、模型箱試験を実施した際に急激な燃焼拡大が確認されたことから、このような材料については、発熱性試験だけでなく模型箱試験による性能確認を行うよう国土交通省より指定性能評価機関へ通知されたことが、同試験所のHP上に掲載されました(2024年7月)。
・関連リンク:防耐火メールサービスVol.38 2024.7【(一財)日本建築総合試験所 試験研究センター】(PDF)
※該当箇所は4ページ目
建設現場において発生する火災原因に、溶接や溶断による発泡プラスチック系断熱材への着火があります。火災発生後は、多量の黒煙が立ち昇り、建設中は消火器程度の備えしかなく、消火も困難で、大惨事に繋がりかねません。そこで、現場の安全性を確認するため、不燃材料認定を取得しているセラミライトエコGにおいて、昨今の防火技術者から現場火災を想定した試験として有効であると評価されている「模型箱試験」を実施しました。
中間規模で室内を再現した試験です。着火→発熱→燃え拡がり→消化が同時進行している燃焼プロセスを再現しており、燃え拡がりを調べるのに適しています。
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