耐火塗料
従来の耐火被覆材では不可能な、鉄骨自体のフォルムを生かす仕上げを可能にしました。わずか数mm厚の塗膜が、火災時に20~30倍に発泡して炭化層を形成して鉄骨を守り、倒壊を防ぎます。近年では、準耐火建築物において、柱の防火被覆(30分耐火)として従来告示の石膏ボードからのVE提案でも注目を集め、実績が増えています。仕様により屋外環境への適用も可能です。
耐火時間 | 部位 | 認定番号 | 適用鋼材 | ||
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主材膜厚(mm) | 断面形状 | 鋼材サイズ(mm) | |||
1時間 | 梁 | FP060BM−9419 | 1.0〜2.50 | - | パンフレットP28〜30参照 |
柱 | FP060CN−9472 | 0.75〜4.50 | |||
2時間 | 鋼管柱 | FP120CN−0195 | 3.0 | □ | □350×350×22以上 |
○ | φ350×27.3、φ376.8×25、φ390.4×24、φ421.7×22以上※1 | ||||
FP120CN−0224 | 4.5 | □ | □300×300×9以上 | ||
○ | φ300×11.4、φ305.7×11.1、φ308.3×11、φ327.8×10.3、φ337×10、φ353.7×9.5、φ360.9×9.3、φ372.3×9以上※1 | ||||
鉄骨柱 | FP120CN−0248 | 4.0 | H | H300×300×10×15以上 | |
梁 | FP120BM−0276 | 3.7 | H | H400×200×8×13以上 |
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建築基準法(平成12年6月改正)施行令第70条に基づく認定取得
建築基準法が改訂され、防火規定が性能規定化されることに伴い、今まで不明確であった施行令の基準がより明確になりました。
防火時間 | 部位 | 認定番号 | 適用鋼材 | ||
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主材膜厚(mm) | 断面形状 | 鋼材サイズ(mm) | |||
30分 | 鋼管柱 | CC−0001 | 0.5 | □ | □300×300×12以上 |
○ | φ355.6×12以上 | ||||
鉄骨柱 | CC−0002 | 0.5 | H | H300×300×10×15以上 |
※1:角形鋼管の断面積以上かつ、外径以上、厚み以上が条件となります。詳細については、パンフレットP28~P30の認定膜厚表をご参照ください。
注意:認定条件を十分ご確認の上、ご採用ください。
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「地階を除く階数が3階以上の建築物(法第2条第9号の2イに掲げる基準に適合する建築物及び同条第9号の3のイに該当する建築物を除く)にあっては、1の柱のみの火熱による耐力の低下によって建築物全体が容易に倒壊する恐れがある場合として国土交通大臣が定める場合においては、当該柱の構造は、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上支障のある変形・溶融・破壊その他の損傷を生じないものとして国土交通大臣が定めた構造方法(①)を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたもの(②)としなければならない。」
告示 平12建告第1356号 抜粋
①国土交通大臣が定めた構造方法
1.厚さが12ミリメートル以上の石膏ボードで覆ったもの
2.厚さが12ミリメートル以上の窯業系サイディングで覆ったもの
3.厚さが12ミリメートル以上の繊維強化セメント板で覆ったもの
4.厚さが9ミリメートル以上の石膏ボードに厚さが9ミリメートル以上の石膏ボード又は難燃合板を重ねて覆ったもの
5.厚さが15ミリメートル以上の鉄網モルタル塗りで覆ったもの
②国土交通大臣の認定を受けたもの(SKタイカコート(0.5mm))
このように特殊建築物ではなく、防火・準防火地域でもない場所の建築物は、耐火建築物・準耐火建築物とする必要がなく、鉄骨部材に耐火被覆を施す必要がありません。施行令第70条は、そのような建物に対して適用されるものです(但し、適用される建築物は、3階建て以上の建物に限ります)。旧建築基準法施行令第70条で用いられていた1時間耐火認定材料は、新建築基準法では左記告示平12建告第1356号に定められたもの以外、適用できません。
SKタイカコートは、非常に薄い被覆厚のため屋内・準屋外・屋外すべてにおいて、鋼管の外径とほとんど変わらない仕上がりです。そのため、従来の耐火被覆材では不可能であった鉄骨自体のフォルムを生かす仕上げが可能です。
[鉄骨梁/耐火被覆材厚み比較(サイズ:H400×200×8×13の場合)]
SKタイカコート | 湿式系 (セラタイカ2号) |
半乾式系 (ロックウール) |
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1時間耐火 | |||
2時間耐火 |
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SKタイカコートの仕上がりパターンは、スプレー塗り・ローラー塗りの2パターンです。加えて、パテ処理を行うことで、意匠性の高い良好な仕上がりとなります。また、上塗り塗料で自由な色彩に仕上げることができます。
SKタイカコートは、塗料系であるため、地震や乗り物などによる振動が起こった場合も、剥離や脱落の発生を低減できます。また、万が一不具合が生じた場合も、メンテナンスが容易です。
SKタイカコートは、耐火被覆材として珍しい、完全外部への施工が可能です。
SKタイカコートは、現場施工だけでなく、工場プレコート工法及び、現場ヤード施工が可能です。工期短縮につながります。
告示の石膏ボードが、わずか0.5mmのSKタイカコートで代替できます。
SKタイカコートは、発泡終了後の炭化層の割れがなく、安定した耐火性能を示します。
SKタイカコートの外観は、通常時は一般塗装仕上げと同様です。火災時に熱を受けると、250℃前後で発泡を開始し、20~30倍に膨張して炭化層を形成します。その炭化層が断熱層となり鉄骨の温度上昇を抑えます。